90歳の高橋さん(米沢)、競泳世界マスターズでメダル5個 きょうから日本大会

世界マスターズでの賞状とメダルを手に笑顔を見せる高橋房雄さん=米沢市・スポーツクラブジャンプ

 米沢市城南1丁目の高橋房雄さん(90)が8月に福岡市で行われた世界マスターズ水泳選手権競泳に初出場し、男子90~94歳の部で金メダル2個、銀メダル3個を獲得した。14日から金沢市で開かれる日本マスターズ大会にも出場、世界を制した泳ぎで頂点を狙う。定年退職を機に再び本格的に始めた水泳は生きがいになっており「体の調子が悪くても泳げば不思議と元気になれる。体が続く限り続けたい」と話している。

 大会ではまず、8月6日に2種目に出場した。初戦の200メートル背泳ぎは2位と好発進。自信のある100メートル自由形に弾みがついた。ライバルは、1種目目を制して勢いに乗るドイツの選手。後半は苦しかったというが「練習通りの泳ぎができた。電光掲示版を見て、やったと思った」。一つ目の金メダルを獲得し、その後に出場した3種目では50メートル自由形でも頂点に立った。

 山形工業高時代に水泳部に所属していた。社会人になって競技から離れたが、60歳での定年を機に再び泳ぎ始めた。マスターズ大会の存在を知ったのは70歳の頃。力試しのため、県内外の各大会に出場している。

 健康維持のため週5回は市内のジムのプールに通う。毎回1200メートルほどを黙々と泳ぐ姿は、他の利用者の刺激にもなっている。「次は14日から金沢市で開かれる日本マスターズに挑戦する。20回出場するのが目標。達成は4年後なので、記録を伸ばしていきたい」と笑顔を見せた。

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