愛情たっぷり、糖度ばっちり 白鷹でヤマブドウ収穫

鈴なりに実ったヤマブドウ。生産者がはさみで一房一房収穫している=10日、白鷹町深山

 白鷹町深山地区の山あいの畑で今月10~13日にかけヤマブドウの収穫作業が行われた。濃い紫色の粒が鈴なりに実り、生産者が一房一房、丁寧にはさみを入れていた。

 ギフト販売などを手がけるセイノヤ(同町)の清野国夫会長(79)が栽培を始め、11年目。約40アールで「朝日」「月山」両系統の品種を育てている。受粉や肥料など研究を重ね、生育が安定した2019年から、添加物を一切使わない果汁100%ジュースにして販売している。

 今年は暑さの影響で例年より半月ほど収穫を前倒しし、社員らと作業した。夏場の降雨の少なさや日照りによる日焼けの影響を受け、収穫量は過去最高だった昨年の約5トンと比べ、6割ほどに減る見通しだ。清野会長は「収量は減ったが、糖度は17~18度ほどあり、食味は申し分ない」と太鼓判を押す。

 未成熟の実などを手作業で取り除き、業者に委託してジュースに加工する。今年の収穫分は来年春ごろから販売予定。昨年分は町内の道の駅や直売所などで取り扱っている。

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