内閣改造に岩手県民の声 風評被害や物価高の対応を切望

第2次岸田再改造内閣の発足を知らせる大型ディスプレー=13日午後0時51分、盛岡市大通

 第2次岸田再改造内閣が発足した13日、岩手県民からは東京電力福島第1原発処理水の海洋放出による風評被害、物価・燃油高といった待ったなしの課題対応を望む声が相次いだ。東日本大震災の復興は道半ば。財務相に鈴木俊一さん(70)=衆院岩手2区=が続投となり、過去最多に並ぶ5人の女性閣僚が名を連ねた「内閣の要」に地元から期待の声も上がった。

 処理水放出が始まった中で「風評被害を早く食い止めてほしい」と語るのは野田村玉川の漁業内野沢正勝さん(49)。中国や香港による輸入規制も懸念材料で「補償はありがたいが一過性だろう。海外への輸出再開も含め、水産物の販路を狭めないような対策をしてほしい」と注文する。

 子育て世代の思いも切実だ。長女帆花(ほのか)ちゃん(3)、長男律暉(りつき)ちゃん(2)を育てる盛岡市上田の看護師中村菜摘さん(33)は「パンやコメなど、生活に欠かせない商品が軒並み値上げされている。子どもが小さいため移動手段は主に車で、ガソリン価格の高騰も大変だ」と訴え、政策の早急な実現を要望する。

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