前線に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で大気の状態が不安定になり、長崎県内は14日朝、雷を伴った猛烈な雨が降った。県設置の雨量計では、午前7時までの1時間に西彼長与町で101ミリを観測。県南部に線状降水帯が発生した。
長崎地方気象台によると、各地の1時間降水量は平戸78.5ミリ、長崎市長浦岳71.5ミリ、長崎と佐世保各70ミリ-など。佐世保市松川町では、住宅敷地ののり面が高さ約3メートル、幅約2.5メートル崩れ、土砂の一部が道路に流出した。住民らにけがはなかった。
九州電力によると、落雷で配電設備が故障し、平戸市では最大約2760戸が停電。諫早市では信号機が数カ所停電し、一時警察官が手信号で対応した。
JR九州によると、午前5時20分ごろから、在来線の運転見合わせや徐行規制が生じ、午後0時半ごろから順次運転を再開。西九州新幹線は2本が運休するなどし、約360人に影響が出た。このほか、松浦鉄道は計48本を運休。県営バスや長崎バスによると、路線バスで一部遅れが出るなどした。
公立小中学校や県立高などでは登校時刻を遅らせたり、臨時休校としたりする措置もとられた。
気象台は15日朝にかけて、局地的に積乱雲が発生し、落雷や竜巻などの激しい突風が発生する可能性があるとして、安全確保を求めている。
14日、長崎県南部に線状降水帯 雷伴う猛烈な雨 長与で101ミリ 交通機関乱れ、停電も
- Published
- 2023/09/15 10:15 (JST)
- Updated
- 2023/09/16 12:17 (JST)
© 株式会社長崎新聞社