夏休み明けに増える…子どもの不登校 保護者はどう向き合う?専門家に聞く(静岡県)

夏休み明けは子どもの不登校が増える時期でもあり、問題となっています。そんなとき、保護者はどう向き合えばよいのでしょうか?専門家に聞きました。

9月、夏休みが明けて友達と会いワクワクする子どもがいる一方で、実は、こんな問題も。文部科学省が2021年度に行った調査によりますと、全国の小中学校で、不登校となっている児童・生徒は9年連続で増加していて、約25万人にのぼります。また、不登校の最も大きな要因は、「本人の不安や無気力」で、約半数の割合を占めます。特に、不登校の子どもが増える傾向にあるという長い休み明けの子どもの様子を保護者はどう感じているのでしょうか?

(保護者)

「娘は学校が楽しいと言って登校しているが、友達の保護者は苦労しているみたい」「行きたくないという子も聞いたことがある」「家の方が楽しいと言っている子もいるみたい」

(保護者)

「学校に嫌なことがあるなら、始まると憂鬱になるだろうなと思う」「実際にそうなったら、仕事もあるので困ってしまう」

子どもの心理に詳しい常葉大学の村上太郎准教授は、子どもが登校したがらない現象は「コロナ禍でより顕在化した」と話します。

(子どもの心理に詳しい 常葉大学保育学部 村上 太朗 准教授)

「これまでならキャンプなどの企画(イベント)の中で過ごせていたものが機会が減り、次に向かうエネルギーをため込む夏休みになってない可能性がある」

また、SNSで、友達とつながりが切れないことも子どもの心理に影響していると言います。

(子どもの心理に詳しい 常葉大学保育学部 村上 太朗 准教授)

「今はSNSやスマホでつながり続けているので」「またこれが続くのかといった 友達関係の不安や抵抗感が出てくる可能性もある」

では、子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、保護者はどうすればよいのでしょうか?

(子どもの心理に詳しい 常葉大学保育学部 村上 太朗 准教授)

「まずは『頑張れ』というのはNG」「子どもは十分悩み もやもやしている」「そこからどう頑張るのか追い詰めてしまう」「映画館に行ったり、好きなものを食べに行ったり」「いつもとは違う過ごし方を親子で味わうのもいいかもしれない」

長い休みのあとは、いつも以上に子どもの心に寄り添うことが重要だということです。

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