富山新聞創刊100年を記念した企画展「芳年(よしとし) 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」(富山県水墨美術館、富山新聞社、北國新聞社主催)は15日、富山市の同館で開幕した。幕末から明治にかけて活躍した人気浮世絵師、月岡芳年の写実的でダイナミックな構図の戦闘画や妖艶な美人画など219点が並び、美術ファンが斬新で色鮮やかな作品の数々に見入った。
「最後の浮世絵師」と呼ばれる芳年は、代名詞とも言える無惨(むざん)絵だけでなく、武者絵や風俗画など、多彩な作品を発表した。
企画展では、平家物語の一場面を描いたデビュー作から、晩年の月を題材にしたシリーズまで、世界屈指の芳年コレクションを持つ西井正氣(まさき)氏の所蔵品が展示される。素描や版木、肉筆画も合わせて紹介する。
開会式では横田美香副知事、西井さんの長男で陶芸作家の西井久芳さんがあいさつした。学芸員による作品解説も行われた。
展示は11月19日まで。観覧料は一般900円、大学生450円。高校生以下は無料。