true tears号発車 南砺発、人気アニメのラッピングバス

城端むぎや祭のぼんぼりが沿道に並ぶ道を走る「truetears」のラッピングバス=南砺市是安

  ●地域活性化、文化発信へ

 アニメ制作会社ピーエーワークス(南砺市)の出世作「true tears(トゥルーティアーズ)」の放送15周年を記念するラッピングバスが15日、加越能バス(高岡市)の「世界遺産バス」で運行開始した。1年間にわたり走行し、多くの人に愛された名作アニメと連携して地域活性化と文化の発信につなげる。

 「true tears」は南砺市城端地域などを舞台モデルとした作品で、ラッピングバスは富山新聞社が創刊100年を記念して開催する「true tears展」と連動した取り組み。高岡―城端―五箇山―白川郷を結ぶバス1台にデザインが施され、車両後部に登場人物と城端別院善徳寺(南砺市)、「放送15周年」「創刊100年」の文字をあしらった。

 始発の高岡駅や、途中の城端駅ではラッピングに見入ったり、写真を撮ったりする人の姿が見られた。アニメを全話視聴した砺波市の会社員湯浅孝志さん(50)は「15年の節目でラッピングや作品展が実現してうれしい」と笑顔を見せた。加越能バスの担当者は「休日を中心に利用者増に期待したい」と話した。

 南砺市観光協会の此尾治和専務理事は「17日に城端むぎや祭が開幕するため、いいタイミングの運行開始。多くの観光客に乗ってもらい、城端の魅力が伝わってほしい」と期待した。

 バスは午前10時45分高岡駅発白川郷行きと、午後2時45分白川郷発高岡駅行きで運行。イラスト入りの記念乗車券を発売している。

 展覧会「true tears 15年の真心の軌跡~富山で生まれ、富山で育まれたアニメ作品~」(富山新聞社主催)は11月2日から12月4日まで南砺市クリエイタープラザ桜クリエで入場無料で開催される。

 ★true tears 南砺市城端地域がモデルの「麦端町」を舞台に、高校生の青春群像劇が描かれる。城端曳山祭と城端むぎや祭をモチーフにした「麦端まつり」や、高岡、氷見などを思わせる風景が登場する。聖地巡礼ブームを盛り上げた作品の一つで、放送から15周年を迎えた今も根強いファンを持つ。

前面や側面にもキャラクターなどが描かれている

© 株式会社北國新聞社