富裕層誘客へモニターツアー 気多大社など3市巡る

みそぎを体験する関係者=羽咋市の気多大社

 海外富裕層の誘客に向け、県が豊かな食や祭礼を生かした「文化観光」の魅力を発信するモニターツアーは13日、金沢、七尾、羽咋の3市で行われた。台湾や香港、シンガポールの旅行会社の企画担当者やツアーガイドら12人が、旅先で消費意欲の高い客層による経済効果を見据えて日本文化に親しんだ。

 羽咋市の気多大社では、三井孝秀宮司の案内で、境内を流れる川にはだしで入り、国指定天然記念物の社(しゃ)叢(そう)「入(い)らずの森」に向かって大祓詞(おおはらえのことば)を奏上する「みそぎ」を体験した。地元の食材を使った料理を味わう「直会(なおらい)」も楽しんだ。台湾のル・ケビンさん(40)は「参拝以外の体験ができるのはとても楽しい。外国人観光客から人気を集めそう」と評価した。金沢市の兼六園や七尾市の曹洞宗(そうとうしゅう)青(せい)林寺(りんじ)も視察した。

 14日には、奥能登国際芸術祭2023(北國新聞社特別協力)で、期間外でも公開されている常設作品などを見学する。県はツアーで得た意見を参考にし、誘客の計画づくりを進める。

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