香取さん「このときが来た」 北陸初の個展、金沢21美で16日開幕

個展の開幕を心待ちにする香取さん=金沢21世紀美術館

 俳優・タレントの香取慎吾さんによる北國新聞創刊130年記念の個展「WHO AM I SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR」(北國新聞社、北陸放送主催)は16日、金沢21世紀美術館で始まる。15日は香取さんが最終確認に訪れ、ファン約150人が出待ちするなど、会場は早くも熱気に包まれた。香取さんは「やっとこのときが来た」と開幕を心待ちにした。

 香取さんの個展は3年ぶり、北陸初開催となる。「光」と「闇」をテーマに約200点が展示される。

 金沢オリジナル「in金沢」は8月末に会場を訪れて着想を得た作品となる。ずっと憧れていたという21美のマップを基に自身のキャラクター「くろうさぎ」を描き、瞳の部分に「welcome」と添えて歓迎の気持ちを込めた。

 東京、大阪、福岡と巡ってきた今回の個展で、金沢は最も広い会場となり、1階と地下1階に展示されている。

 「闇」の作品を並べた1階は迷路のようになっており、香取さんは「自分でも迷ってしまうほどで、より闇の部分が表現されている」と手応えを示した。

 地下1階の展示室では、歌手・星野源さんの歌に刺激を受けて描いた「うちで踊ろう」など、「光」の作品が来場者を出迎える。

 15歳ごろから絵を描き続けてきたという香取さん。「自分の絵をいつか人に見てもらいたいと思っていた。僕のことを知っている人にも、こういう一面があることを伝えたい。そして皆さんにも絵を描きたいと思ってほしい」と語った。

 北陸初開催ということもあり、「富山からもぜひお子さんを連れて遊びに来てほしい」と呼び掛けた。

  ●ファン150人出待ち

 15日、香取さんは21美から北陸放送の夕方の番組に生出演し、ファン約150人が一目会いたいと展示室の外に詰め掛けた。金沢市の会社員山本沙織さん(37)は「香取さんの個展が地元の美術館で開催されるのはとてもうれしい。明日も来ます」と話した。

 個展は10月15日までで、入場料は一般2千円、中高校生1300円、小学生600円。

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