「ピットイン南風」憩いの場へ 山田・親子でカフェ開業

念願のカフェを開いた渡辺健さん(右)と手伝う長女の花崎みなみさん

 山田町長崎の渡辺健さん(63)は13日、同町境田町でカフェ「ピットイン南風(みなみかぜ)」を開いた。「街角の新たなコミュニティー拠点」をつくりたいと、選んだのは東日本大震災後の空き地が目立つ場所。長女の花崎みなみさん(39)=山田町豊間根=も共に店に立ち、誰もが気軽に立ち寄れる憩いの場を目指す。

 店内はテーブル4卓とカウンターの23席で、天気が良い日は屋外席も開放する。内装は家族や知人とDIY(日曜大工)で大部分を手がけ、高校時代の恩師から贈られた絵を飾るなど周囲の思いがつまった店となった。日替わり定食(900円)のほか、ナポリタンや卵のサンドイッチなどの喫茶店に通い研究を重ねたメニューを楽しめる。

 町内では、7月に三陸道山田インターチェンジ付近で道の駅やまだが移転開業し、来訪者の増加も期待される。看板やメニュー表のイラストも担当する花崎さんは「父の夢だったので親孝行の思いがある。少しでも手助けになればうれしい」と支える。

 水曜定休。午前10時~午後7時(土日祝日は同6時)。問い合わせは渡辺さん(080.1657.3712)へ。

 

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