「大金を費やしたのに…」構想崩れた監督が、上田綺世の負傷離脱に失望感「残念でしかない」

[写真:Getty Images]

フェイエノールトのアルネ・スロット監督が、負傷離脱となった日本代表FW上田綺世につい言及した。オランダ『NOS』が伝えた。

セルクル・ブルージュから今夏フェイエノールトに加入した上田。エールディビジ王者へのステップアップとなり、今シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)にも出場できることとなった。

その上田は加入からなかなか結果が出なかったものの、4試合目でついに初ゴール。上田らしいボールの受け方でねじ込んだ中、そのまま日本代表に合流した。

欧州遠征に臨んだ上田は、ドイツ代表戦でゴールを記録。しかし、筋肉を痛めたとのことで途中交代。そのままチームを離脱していた。

フェイエノールトは、上田について「今後数週間はフェイエノールトでプレーできない見込みだ」と発表。CLが開幕する中での無念の離脱となり、9月中はプレーできない可能性がある。

ただ、フェイエノールトはメキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスがCLで2試合出場停止となっており、上田はその代役としても期待がかけられていた。

そんなかでの負傷離脱。スロット監督は、16日のヘーレンフェーン戦に向けた記者会見で、上田の負傷に失望感を露わにした。

「ストライカーにこれほどの大金を費やした理由の1つは、サンティアゴの最初の2試合の出場停止を埋めるためだった」

「それなのに、今週末も出場できず、火曜日にもプレーできないことは残念でしかない」

上田の移籍金は900万ユーロ(約14億2000万円)と見られていたが、チームが目論んだ構想が負傷により崩れてしまったことを嘆いた。

また、それが代表活動でのことであることにも言及。予てから多くの指揮官も口にしていたFIFAウィルスについて触れ、厳しい言葉を並べた。

「この件はすでに多くのことが言われ、議論がなされていると思うが、これ以上変更したり、覆したりするつもりはない」

「私はまだ対処可能なことについて意見を持ちたいと常に思っている。ただ、今回はそうではないと感じている。だから、クラブとして行動しなければならない」

負傷は致し方ないことではあるが、ポジションを奪うチャンスでもあった上田にとっても痛い出来事。復帰し、再び信頼を勝ち取ることができるだろうか。

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