【がんばれ!郷土力士】大の里勝ち越し王手 無傷7連勝

  ●遠藤4勝、白星先行

 大相撲秋場所(両国国技館)7日目の16日、東十両14枚目の大の里(二所ノ関部屋)は同13枚目の輝鵬をはたき込み、無傷の7連勝で勝ち越しに王手をかけた。先場所で敗れている相手を落ち着いて下し「先場所の反省を生かし、自分なりに考えていった」と充実感を漂わせた。西前頭10枚目の遠藤(追手風部屋)は同8枚目の平戸海を寄り倒して4連勝とし、白星を先行させた。

 大の里は学生時代から対戦がある輝鵬をもろ手突きで懐に入れず、一瞬で勝負を決めた。自身初めての7連勝となり「疲れもあるけど、それを消すくらい集中できている」と手応えを示す。中日でのストレート勝ち越しにも期待が掛かるが「余計なことは考えず、目の前の一番に集中する」と前を向いた。

 遠藤は平戸海の攻めをしのぐと、左前まわしをがっちりと引く。出ながら右かいなを返し、粘る相手を寄り倒した。32歳のベテランは「最後まで攻め切れて良かった」とうなずいた。

 東前頭16枚目の輝(高田川部屋)は同15枚目の熱海富士に押し出され、4敗目を喫した。浅いもろ差しで前に出たものの、体を入れ替えられたところで引いてしまった。「形としては悪くなかった。休まずに攻め続けないといけない」と反省した。

 西前頭2枚目の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は東前頭2枚目の阿炎を押し出し、3勝目を挙げた。連敗を4で止め「応援してくれる人たちから連絡をもらい、今日も会場のタオルも多かった。そういうのを見ると、勝ちたい気持ちがわいてくる」と感謝の思いを語った。

 西幕下11枚目の欧勝海(津幡町出身、鳴戸部屋)は同14枚目の峰刃を左を差してから寄り倒し、3勝1敗で勝ち越しまであと1番とした。

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