パリへ渡った7人の洋画家を紹介 日光・小杉放菴記念日光美術館で企画展

ギャラリートークで作品を解説する清水学芸員=16日午前、日光市山内

 日光市山内の小杉放菴(こすぎほうあん)記念日光美術館で16日、企画展「新たな時代のエトランゼ-パリへ渡った日本人画家たち 1950-70s-」(同館、下野新聞社など主催)が始まった。フランスへ渡った7人の洋画家に焦点を当て、渡仏が彼らの作風や画業に与えた影響などを探る。11月19日まで。

 明治期以降、フランスは日本の洋画に大きな影響をもたらした。外国への行き来が容易ではなかった時代から、本場の美術を学ぼうと数多くの若き洋画家たちがパリを目指してきた。

 企画展では1950~70年代にパリで学んだ、日光市出身の入江観(いりえかん)さんや野見山暁治(のみやまぎょうじ)さん、赤堀尚(あかほりなおし)さんら7人を紹介。各画家の渡仏前後の作品約60点を展示した。

 16日は、同館の清水友美(しみずともみ)学芸員によるギャラリートークを開催。清水学芸員は各作品を前に、7人のパリでの学びや受けた影響などについて解説し、「ヨーロッパに渡ることが難しかった時代にパリへ行き、そこでの学びを日本やパリで昇華しようとした作家さんたちの気持ちを感じ取ってもらえれば」と話した。

 月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。(問)同館0288.50.1200。

ギャラリートークで作品を解説する清水学芸員(右)=16日午前、日光市山内
ギャラリートークで作品を解説する清水学芸員(中央奥)=16日午前、日光市山内

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