南野拓実は2点の起点となるも…モナコは土壇場被弾でドローに【リーグ・アン】

[写真:Getty Images]

リーグ・アン第5節、ロリアンvsモナコが17日に行われ、2-2のドローに終わった。なお、モナコのFW南野拓実は86分までプレーした。

ここまで3勝1分けの首位とヒュッター新体制で最高のスタートを切ったモナコ。その中で南野は8月の3試合で3ゴール2アシストと圧巻の活躍をみせ、UNFPが選出する8月の月間MVP最終候補3名にもノミネート。その絶好調の日本人FWはインターナショナルマッチウィーク明けのロリアン戦でも[3-4-2-1]の2シャドーの一角でスタメンを飾った。

モナコ優勢の展開が予想されたが、ホームのロリアンが電光石火の先制点を奪う。開始2分、クルピのスルーパスに抜け出したトシンがDFの前に入って急加速。飛び出したGKケーンの右を抜くチップキックを流し込んだ。

アウェイでいきなりビハインドを背負ったモナコはすぐさま反撃を開始。南野が味方との細かいパス交換でゴール前に抜け出す場面を作れば、直後には後方からのフィードに反応したベン・イェデルのワンタッチシュートでゴールに迫る。

以降も攻勢を続けるアウェイチームは早い時間帯にスコアをタイに戻す。17分、相手陣内で南野がDFを1枚剥がして局面を打開。右のヴァンデウソン7、中央のフォファナのパス交換に対して、3人目の動き出しでゴール前に飛び出したゴロビンに浮き球のパスが通ると、ロシア代表MFは絶妙なファーストタッチからの左足シュートでゴールネットを揺らした。

南野も絡んだ鮮やかな連携で追いついたモナコは、これで落ち着くことなく攻勢を仕掛けていく。その中で南野はゴロビンと共に中盤に落ちてボールを引き出しつつ、ボックス付近で前を向いた際には果敢な仕掛けでゴール前への侵入を試みる。

前半終盤にかけてはボールを握って押し込むモナコ、堅守速攻でハイラインの背後を狙うロリアンという構図の下で試合はやや膠着。互いにゴール前での崩しを試みたものの、決定機まであと一歩という場面が目立った。

1-1で試合を折り返したモナコは、後半立ち上がりに波状攻撃を仕掛けるなど良い入りを見せる。だが、時間の経過と共にロリアンに押し返されてしまい、なかなか決定機まで持ち込めない。

これを受けてヒュッター監督は66分に3枚替えを敢行。ベン・イェデルと中盤2枚を下げて切り札のバログンやディアタら攻撃的なカードを切っていく。

すると、この選手交代が逆転ゴールをもたらす。69分、バイタルエリアでボールを受けた南野がボックス手前まで運んで左のゴロビンに繋ぐと、ゴロビンからのラストパスを受けたバログンがボックス左で仕掛けて左足シュート。これがニアを抜き値千金の加入後初ゴールとなった。

これで逆転に成功したモナコは試合をコントロールしながら、前に出てきた相手を南野とバログンを起点に引っくり返してカウンターを仕掛けていく。84分にはボックス内でバログンが放ったシュートが南野にディフレクトしてゴールネットを揺らすが、これは完全にオフサイドでゴールは認められず。

その後、南野は86分でお役御免となり、モナコはここから逃げ切り態勢に入る。だが、6分が加えられた後半アディショナルタイムの最後の最後に痛恨の失点を喫する。

97分、約2年ぶりの戦列復帰となったバンジャマン・メンディが左サイドからクロスを入れると、パワープレー要員として前線に上がっていた2メートル超えのトゥーレが頭で中央に折り返すと、最後はフェーヴルがワンタッチで合わせた。

この結果、土壇場で追いつかれたモナコは首位をキープしたものの、もったいない勝ち点逸となった。

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