親子3人理容全国大会出場 小松の田嶋さん一家

全国舞台へ意気込む(左から)照明さん、正明さん、寛明さん=小松市向本折町

  ●19日本番、互いに刺激し腕磨く

 小松市の田嶋正明さん(55)、寛明さん(26)、照明さん(22)の理容師親子3人は、19日に札幌市で行われる全国理容競技大会に挑む。全国理容生活衛生同業組合連合会によると、親子3人の同時出場は珍しい。「最初で最後かもしれない。挑戦してよかったと笑って終わりたい」。田嶋さん一家は互いに刺激し合いながら腕に磨きをかけている。

 正明さんは北浅井町で「カットルームタジマ」を営む。長男の寛明さんは向本折町で「コントレイル」を経営し、三男の照明さんと一緒に働いている。

 寛明さんは5年前に同大会ジュニア部門で優勝し、世界ジュニア大会で4位に入った実績を持つ。今回は県大会と東海北陸大会を突破し、男性向けの刈り上げスタイル「第1部門」で3度目の全国大会出場権を得た。「三度目の正直のつもりで優勝を目指す」と意欲を燃やしている。

 照明さんは兄の背中を追い、県大会に初出場し、東海北陸大会へ進んだ。県1位の選手を上回れず、全国出場権は獲得できなかったが、課題にパーマを含む「第3部門」の出場枠に空きがあり、出場の運びとなった。「選考会では悔しい思いをした。チャンスをもらったからには練習してきたことを出し切る」と意気込む。

 息子たちの挑戦を見守った正明さんは一念発起し、50歳以上による「マスタースタイリスト部門」に出場する。約30年ぶりのチャレンジに「2人に背中を押された。親子で同じ目標を持って努力できることが何よりもうれしい」と笑顔で語った。

 大会には全国から200人以上が集い、6部門で日本一を目指す。県内からは田嶋さん一家と、第3部門にスマイルシーシー(金沢市)の下中太貴さん(23)が出場する。

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