県展開幕 個性あふれる767点 一堂に 長崎県美術館で10月1日まで

個性的な作品が展示された県展会場。多くの美術ファンが訪れた=長崎市出島町、県美術館

 長崎県内最大の美術公募展「第68回県展」(県、県教委、県美術協会、県文化団体協議会主催、長崎新聞社など後援)が17日、長崎市出島町の県美術館で開幕した。7部門で入賞・入選した767点全てを展示。初日から関係者や愛好家らが多数訪れ、芸術の秋を堪能した。
 今年は高校生から90代まで、前年より85点多い1364点の出品があった。このうち、展示しているのは入選以上の日本画23点、洋画113点、彫刻8点、工芸26点、書226点、写真253点、デザイン118点。
 各部門の県知事賞受賞作から選ばれる最高賞「西望平和賞」に輝いた阿部礼三さん(64)=長崎市=の写真作品「古都の風」をはじめ、創造性豊かで作家の個性あふれる作品が一堂に並んだ。
 新型コロナウイルスの感染拡大でここ数年見送られてきた開場式が4年ぶりに開かれ、大石賢吾知事ら同展関係者や出品者ら約100人が出席。洋画部門を鑑賞していた同市新地町の主婦(71)は「バラエティーに富み、明るさを感じる。コロナ禍を過ぎ、元気を出して制作に取り組もうという出品者の意図が伝わってくる」と話した。
 同館での展示は10月1日まで。その後、佐世保、諫早の各会場で展示されるほか、新上五島町、松浦市で移動展が行われる。

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