不登校の子にアートスクール 滋賀・大津にオープン「社会とつながり感じて」

「国際水彩画交流展」をプロデュースする石田さん(大津市浜大津4丁目・大津オルタナティブスクールトライアンフ)

 不登校の子どもたちがアートに触れながら自由に過ごせる「大津オルタナティブスクール トライアンフ」が今年8月、大津市浜大津4丁目の新たな拠点でオープンした。

 同スクールは、一般社団法人「異才ネットワーク」が2019年9月、大津市内で開設した。

 三カ所目となる新拠点では絵画などを展示できるギャラリースペースも開設している。子どもたちはいつでも水彩画を描いたり、写真を撮影したりして自分の内面を表現する作品を作り、展示することができる。

 一日中ゲームに夢中だった子どもが展示を目にしたことで作品作りに励み、「僕の絵、飾って」と自分から話しかけてくるなどの変化もみられるという。

 19日までは同ネットワークのスタッフで絵画指導も担当する画家石田泰也さん(59)がプロデュースする「国際水彩画交流展」がオープニング企画として開かれている。

 子どもたちの作品の中には、「宝石石けん」など販売されているものもあり、石けんを購入すると、メッセージカードとラッピングボックスがもらえる。

 同ネットワークの代表理事、谷川知さん(56)は「自分たちの作品が人の目に触れ、売れることで社会とのつながりを感じて欲しい」と話す。

 同スクールは、子どもたちがスクールに通うための奨学金を集めるクラウドファンディングを30日まで受け付け、返礼品として子どもたちの作品も用意している。問い合わせは050(5374)0311。

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