苦難の日々続く昨季MVPクワラツヘリア、3月から半年間ゴールなし

[写真:Getty Images]

ナポリのジョージア代表FWクヴィチャ・クワラツヘリア(22)が難しい時期を過ごしている。

昨シーズンからナポリに所属するクヴァラ。加入当初はその名を知る者がゼロと言っても過言ではないほど無名の存在だったが、昨季の開幕からエースとして君臨し、セリエA34試合の出場で12ゴール13アシストを記録。個人ではセリエAのMVP、チームは33年ぶりのスクデットに輝いた。

今では市場価値が推定8500万ユーロ(約133億9000万円)とされ、昨季以降はマンチェスター・シティやレアル・マドリーへのステップアップも噂されるカルチョのトッププレーヤー。その一方、今年3月19日のトリノ戦でPKを沈めたのを最後にアシストこそあれど、ゴールなしというのが現状だ。

ここ最近はナポリとの契約延長交渉がスタートと一部で報じられるも、首脳陣がその事実はないと完全否定し、クヴァラの代理人を痛烈に批判する騒動も発生。イタリア『カルチョメルカート』によると、2027年6月まで契約を残すクヴァラの年俸はわずか130万ユーロ(約2億円)だという。

自身を取り巻く状況が混沌としているなか、16日のセリエA第4節・ジェノア戦で先発も89分に交代。チームが0-2から同点とし、逆転を狙っているなかでの交代となり、エースのクヴァラは「納得いかないよ」といったリアクションをルディ・ガルシア監督に示しつつ、ピッチを後にした。

『カルチョメルカート』は「クヴァラは今季就任のガルシア監督とそれほど信頼関係が築けていない」としており、指揮官も試合後の会見でクヴァラを下げた意図を問われ、「メッセージは下がる選手に向けた者ではない」と回答をスルー。開幕から低調気味な今のナポリを象徴する出来事となった。

それでも、クヴァラは遅かれ早かれナポリとの契約延長交渉に臨むとのこと。130万ユーロの低年俸を一刻も早く脱したいという思いがあり、ナポリも焦らずともどこかのタイミングで交渉を持ちかけるという。ただ、そのためにまずはピッチでのハイパフォーマンスを取り戻す必要がありそうだ。

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