女子バスケ席巻する京都精華学園 インターハイ連覇の高校に続き中学も全国V、相乗効果で強化

全国中学校バスケットボール大会の女子で初優勝した京都精華学園の選手たち(京都市左京区)

 全国中学校バスケットボール大会(8月21~24日、高松市総合体育館)の女子で、京都精華学園中が悲願の初優勝を飾った。選手層の厚さで他チームを圧倒し、豊富な運動量を発揮して攻めきった。

 決勝では、2連覇中の四日市メリノール学院(三重)を準決勝で破った三股中(宮崎)と激突した。185センチのンガルラ・ムクナ・リヤ(3年)と、193センチのオディア・カウェル・リッツ(2年)のコンゴ人留学生2人が交互に出場し、序盤からゴール下を支配。3点シュートで反撃されながらも、果敢に速攻を仕掛けて得点を重ねた。83-57と大差で頂点に立った。鋭いドライブを見せた石井日菜(3年)は「全員でリバウンドを狙い、全員で走ることを心がけた」と胸を張った。

 際立つのは選手層の厚さだ。3日連続で1日2試合戦う過密日程をはねのけた。登録メンバー15人を巧みに使い分け、特定の選手に疲れがたまらないように配慮した。山本綱義監督は「うちはAチーム、Bチームなどと分けず、いつも全員が一緒に練習する。競い合って全体のレベルが上がった」と部員27人の総合力を高めてきた。試合途中で5人全員が一気に交代しても、戦力は落ちなかった。

 進学先の系列高校も、昨年は全国高校総体(インターハイ)と全国高校選手権の2冠に輝き、今夏のインターハイも制した。中学と高校は普段から隣り合うコートで練習し、合同メニューをこなすこともある。松居ことほ(3年)は「高校生みたいに頑張ろうと言い合っていた」と刺激を受ける。中高の相乗効果で強化が進んだ。

 来年1月にはジュニアウインターカップ(全国U15選手権)が控える。同大会は3年連続で準優勝しており、吉田ひかり主将(3年)は「全員で勝ちきりたい」と2冠を見据えた。

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