「“ # GarciaOut ”がトレンドに」…昨季に圧倒的強さを誇ったナポリはなぜ勝てないのか?

写真:今季からナポリを率いるR・ガルシア監督だが…

今季からナポリを率いるリュディ・ガルシア監督にとって、前政権から引き継いだものは想像以上に大きいのかもしれない。

現在59歳のR・ガルシア監督は、負傷の影響で28歳にして現役引退を余儀なくされると、1995年には少年時代にプレーしていたコルベイユ=エソンヌの選手兼任監督に就任し、指導者としてのキャリアをスタートさせた。以後は、リールやマルセイユ、リヨンといった母国フランスの名門クラブを指揮したほか、2013年から2016年にかけてはローマを率いるなど、セリエAでの指導経験もある。

昨季、ナポリはルチアーノ・スパレッティ前監督(現イタリア代表監督)の下でスクデットを獲得。圧倒的な強さでイタリアサッカー界に新しい風を吹き込んだ。同指揮官が退任した後、後任としてやってきたのがR・ガルシア監督だった。

だが、ここまで新政権が順調なスタートを切ったとは言えない状況が続いている。リーグ戦では4試合を消化して、2勝1分1敗。決して“最悪なスタート”ではないものの、昨季のイメージがあまりに鮮烈だったため、どうしても見劣りしてしまう。

イタリアメディア『カルチョメルカート』は、R・ガルシア監督がナポリで早くも難しい舵取りを迫られていることを報じている。同メディアは「“ハッシュタグ # GarciaOut ”はすぐにトレンドとなった」と、新指揮官に対する周囲の風当たりが強くなっていることを示唆した。

また、同メディアは「中心選手たちとのフィーリングも合わないようだ」と、指揮官と選手たちの不和の可能性も指摘。現地時間9月16日に行われた第4節のジェノア戦(△ 2-2)のあるシーンを一例に取り上げ、チームに不穏な空気が流れていることを強調した。

「(不和の)一例が、(ジョージア代表FWフヴィチャ・)クヴァラツヘリアをベンチに下げた89分のシーンだ。あ然としたグルジア人は、遠くから身振り手振りを交えながら『何をやっているんだ』と指揮官に言った。スパレッティ時代には見られなかった反応だ。R・ガルシア監督との関係がまだ軌道に乗っていない証拠だろう」

ナポリは現在、首位のインテルと勝点「5」差の5位につけている。今後、R・ガルシア監督が持ち前の手腕を発揮して優勝戦線に食い込むのか、それともこのままズルズルと地盤沈下していくのか――。引き続き、“王者”の行方に注目が集まる。

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