福井県が2023年9月19日発表した県内の基準地価は、敦賀市の商業地の平均変動率が前年比プラス0.3%となり1991年以来32年ぶりに上昇、福井市でも2年連続で上がった。来年3月の北陸新幹線県内開業を控えた期待感の高まりなどを反映したとみられる。県内全体の商業地は前年比マイナス0.8%で31年連続で下落したものの、下げ幅は0.3ポイント改善した。
1平方メートル当たりの平均価格は敦賀市の商業地が6万2200円、福井市は10万2900円。ともに新幹線駅周辺で上昇傾向が続いているほか、福井市は商業集積地の大和田エリアの周辺でも引き続き価格が上がった。
住宅地では、福井市の平均変動率が前年比プラス0.1%となり31年ぶりに上昇。0.3ポイントの改善で、平均価格は4万9700円。同市の上野本町と中藤新保町を結ぶ「新九頭竜橋」が昨年10月に開通し、橋周辺の地価が上がったことなどが寄与した。県全体の平均変動率は前年比マイナス0.9%で26年連続下落したが、下げ幅は0.3ポイント改善した。
また、福井市の全用途の平均変動率が前年比0.3%増と、31年ぶりに上昇へ転じた。
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県内の基準地は214地点(住宅地127地点、商業地80地点、工業地2地点、林地5地点)で、7月1日時点の鑑定評価。1平方メートル当たりの平均価格は住宅地2万9400円、商業地5万5800円だった。