青森県津軽地方で激しい雨 1時間降水量、大鰐町などで9月歴代1位

雨水がたまった道路を水しぶきを上げながら走る車両=19日午後0時15分ごろ、弘前市清富町

 19日の青森県内は大気の状態が非常に不安定となり、津軽を中心に各地で雷を伴う激しい雨に見舞われた。1時間降水量では、45.5ミリの大鰐町、43.5ミリの青森市酸ケ湯、37.5ミリの野辺地町が9月の観測史上歴代1位を記録。つがる市と鯵ケ沢町には一時土砂災害警戒情報が出されるなど、荒れ模様の一日となった。

 青森地方気象台によると、19日は北東北の上空約6千メートルに氷点下8~9度の寒気が入った上、上空約1500メートル以下には暖かく湿った空気が流れ込んだ。

 弘前市では午前11時半ごろから激しい雨となった。同市清富町では、側溝から水が噴き出し、道路が一時冠水。車両が水しぶきを上げて通り過ぎた。電柱の整備工事を行っていた工藤謙一郎さん(48)は「雨が降ることは把握していたが、ここまで強く降るとは」と驚いた様子だった。

 県防災危機管理課によると、大雨による人的被害や建物への被害は確認されていない。一方、JR青森支店によると、大雨などの影響で奥羽、津軽、大湊、五能、八戸の各在来線で上下計31本が運休や区間運休。上下計9本に最大155分の遅れが生じ、計3550人の足に影響が出た。

 同気象台によると、大気が不安定な状態は20日明け方ごろまで続く見込み。20日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で津軽30ミリ、下北と三八上北20ミリ。同日午後6時までの予想24時間降水量は、いずれも多い所で津軽50ミリ、下北と三八上北40ミリ。

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