大分市3地域テーマ、アーティスト9人の作品展 海や暮らしを表現【大分県】

佐賀関の波を表現したKanaさんのアクリル画「佐賀関沖浪兎」
大志生木の海岸で集めた廃材を使った山村タケシさんの作品「フェードアウト」
大野川を中心に大南を表現した諏訪真理子さんの作品「川を懐いて地図を歩く」

 【大分】大分市で活躍するアーティストによる「アートレジオンコレクション」が市内荷揚町のアートプラザで開かれている。24日まで。芸術を通じ、地域活性化を目指す市の「アートレジオン推進事業」の一環。大南・佐賀関・野津原の各地域をテーマにした9人の多彩な作品の展示やワークショップ、トークショーなどがある。観覧無料。

 佐賀関地域で活動する現代美術家のKanaさんは、アクリル画と染め物の2点を展示。佐賀関の海で自身が体験した荒波をテーマに、白く泡立つ波をウサギに見立てた。造形作家の山村タケシさんは、大志生木海岸で集めた廃材を使った造形作品などを展示。プラスチックや針金で作ったイルカは、海洋ごみの影響で消えていく、はかない生命の様子を伝えている。

 大南地域の現代美術家、諏訪真理子さんの作品「川を懐(いだ)いて地図を歩く」は、大野川を中心に地名を記した板の上を歩いて大南を俯瞰(ふかん)できるようになっている。

 野津原地域で活動するアーティストのトマリアサミさんと疋田武士さんは、インスタレーション「静かな里」を展示。野津原の暮らしをイメージした空間の中で「キリランプ」と「ドロランプ」の光をゆっくり楽しむ体験型の作品となっている。

 24日にはワークショップ「オリジナル塗り絵コーナー」(午前10時半)や、アーティストたちが地域の魅力を語る「アーティストトーク」(午後2時)を開く。いずれも予約不要。

 市文化振興課は「作品を通じて各地域の魅力を体感し、実際に足を運ぶきっかけにしてほしい」と話している。

 問い合わせは同課(097.537.5663)。

 このほかの参加アーティストは次の通り。

 ▽佐藤和彦(映像クリエーター)▽藤沢さだみ(イラストレーター)▽北村直登(画家)▽福田勇佑(画家)

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