大忙しの製氷会社 トマト農園は「実がならない」…異例の残暑 あちこちで影響が 広島 

異例の残暑となっています。9月後半になっても真夏日を記録…暑さが続くことでいろんな影響が出ています。

若森明日香記者「本当に9月下旬かと疑ってしまうほど日差しが強く、じわじわと汗ばんできます」

この夏は残暑が続きます。4日、中区で9月の観測史上1位の37.4℃を記録。20日も県内各地で真夏日となりました。

岡森吉宏記者「夏野菜のイメージが強いこちらのトマトですが、この暑さトマトにとっていいことではないんです」

アグライズ 堀泰之 農場チーフ「まず暑くなって一番大きく影響してくるのが(トマトの)実がつかない。暑くなると実がつかないです。これまさにそうです。おそらくこれは実になることなく落ちてしまいます」

約1万5千本のトマトを栽培している東広島市の農園。日中の気温20~28℃ぐらいがトマト栽培に適しているそうですが、厳しい残暑で様々な弊害が…

アグライズ 堀泰之 農場チーフ「これはもう出荷ができないものになります。基本的には割れているものになります。例年であればこの時期は割れに関しては落ち着いてきているはずなんですが、今年はちょっと続いている。おそらく温度が関係しているかと思います」

暑さで実がならないことに加え、出来たとしても実が割れてしまうケースが多発。また、この農園ではトマトの受粉にハチを使っていますが、そのハチも暑すぎて活動量が減る状況に。まさに残暑 “負のスパイラル”

去年は9月に約5tあった出荷量も今年は1~2割程度減る見通しだといいます。

アグライズ 堀泰之 農場チーフ「今花が咲いていない、つぼみが落ちてしまったとなると11月半ばとかの収穫量が落ちることになる。もうちょっと涼しくなってくれればいいんですけど、なかなかそんな気配もないのかな」

一方こちらではうれしい悲鳴が…

川村 凌記者「こちら約60t以上の氷が作られるということですが、現在氷が足りない状況が続いているということです」

己斐製氷 池田 誠常務執行役員「本当に予測していない忙しさで、かなり振り回された夏になった」

9月後半というのに氷を製造する会社はまだまだ大忙し。コロナが5類に移行してからはじめての夏。イベントなどでの外出が増え氷の需要も急増。夏でも製造は止まらず、1週間で約35tもの氷を製造しています。

己斐製氷 池田 誠常務執行役員「フル稼働で進めているんですけど、作っても作っても倉庫が埋まっていかないという」

通常お盆ごろをピークとしていますが、今年は10月いっぱいまで落ち着かないと言います。

己斐製氷 池田 誠常務執行役員「残暑も続く影響でいまだにピークを脱せないという状況がうれしくもあり、もうそろそろ勘弁してという思いもあります」

この暑さはいつまで続くのでしょうか!?

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