神宮球場で“福井推し”…WBC活躍のヤクルト中村悠平選手に福井県栄誉賞贈呈、始球式は同郷のAKB48メンバー

杉本達治知事から福井県栄誉賞の賞状を受け取る中村悠平選手=9月20日、東京都の神宮球場

 来年3月16日の北陸新幹線福井県内開業を控え、福井県は9月20日、東京都新宿区の神宮球場で行われたプロ野球のヤクルト―中日戦で、「北陸新幹線福井・敦賀開業 ふくいDAY」と銘打ったPR活動を展開した。試合前には、ヤクルトの中村悠平選手(大野市出身)に県栄誉賞を贈呈し、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表の優勝に貢献した活躍をたたえた。

 プレーボールに先立ち、杉本達治知事がセンター後方の大型ビジョンに登場。「越前がにや東尋坊、永平寺だけでなく県立恐竜博物館もリニューアルした。ぜひ新幹線に乗って福井にお越しを」と観客に呼びかけた。続いてグラウンドで県栄誉賞の贈呈式があり、中村選手は、祝福に駆けつけた県選出国会議員や車掌姿のはぴりゅうらが見守る中、杉本知事から表彰状と越前漆器の盾を受け取り、笑顔を見せた。

 始球式は人気アイドルグループ「AKB48」メンバーの坂川陽香さん(福井県出身)が務めた。北陸新幹線のかぶり物姿でマウンドに上がり、力いっぱい投じたボールは数回バウンドしてバッテリーを組んだ中村選手のミットへ。観客からは盛んに拍手が送られていた。

 試合前と2回裏、4回裏には、大型ビジョンで観光動画を上映。球場入り口付近に県と坂井市の都内アンテナショップが出張出店して福井の味覚を販売したほか、中村選手の活躍と県内観光地を紹介する「中村悠平新聞」の配布などもあり、“福井づくし”の演出で首都圏の人に福井観光を売り込んだ。

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 県は中村選手と同様に日本代表で活躍した米大リーグ・レッドソックス吉田正尚選手(福井県福井市出身)にも県栄誉賞贈呈を決めており、シーズンオフ中の贈呈式を検討する。

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