手塩にかけた一等米、出発 天童で県産新米出荷式

新米を積んだトラックを見送るJA関係者ら=天童市・全農ライフサポート山形

 2023年産県産米の新米出荷式が21日、天童市の全農ライフサポート山形で行われた。記録的な高温・少雨で品質の低下が懸念される中、丁寧な栽培管理を経て収穫された一等米が消費者の元へと出発した。

 JA全農山形によると、7月下旬からの高温・少雨により、胴割れ粒や実が白く濁る「白未熟粒」の発生が一部で報告されている。引き続き、適期刈り取りや乾燥調製の徹底などを呼びかけ、品質管理に努める。

 式には、JAグループ山形や県の関係者ら約50人が出席した。神事に続き、JA全農山形の折原敬一運営委員会長は、厳しい気象条件で等級の低下が懸念されるとし「生産者には、可能な限り品質の良い米に仕上げてほしい。県産米の早期販売に努める」と述べた。テープカットの後、「はえぬき」と「雪若丸」の玄米を約13トンずつ載せたトラック2台が関東方面へと向かった。

 JA全農山形が取り扱う県内分の店頭販売は、はえぬきが今月16日に始まり、雪若丸は同23日、つや姫が同30日からを予定している。農林水産省が先月31日に発表した23年産米の作柄概況(8月15日時点)で、本県は「平年並み」と見込まれている。

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