鹿沼で11月、初音楽フェス開催へ 音楽に浸って「つながり」再構築 BENTHAMやウブカタユウなど参加

活発に意見を交わした2回目の実行委員会

 【鹿沼】市内初の音楽フェス「CAMP CAMP FES(キャンプ・キャンプ・フェス)2023」が11月12日、酒野谷の出会いの森芝生広場で開かれる。テーマは年齢やハンディキャップの有無といった垣根を超えた「つながり」の創出。誰もが自由に音楽に浸れる一日をつくろうと、市社会福祉協議会や民間団体などが連携して準備にいそしんでいる。

 同フェスは2021年9月に市社協主催で開く予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大によりチケット販売直前に断念していた。今回はより自由度の高い運営を目指し、市の補助金を受けず、協賛金やグッズの収益でまかなう実行委員会形式で実施する。

 このほど市総合福祉センターで2回目の実行委員会が開かれた。メンバー構成は市社協や新聞販売店、NPO法人、市など幅広い顔ぶれ。委員長は市内で子育て支援に取り組むNPO法人「レインボー」の宮田里枝(みやたさとえ)代表(45)が務める。

 実施要項には「コロナ禍で希薄化した『つながり』を再構築」と明記。市社協総務課の神山大(かみやままさる)課長補佐(54)は「ここ4年で外に出るきっかけが大きく減った。孤独や不安を抱える人が多くいるだろう」と推し量る。そうした人たちが音楽を通じて心を一つにできる新しい居場所を提供したい考えだ。

 会議では、進行や出店の企画だけでなく「子どもは長時間の開催では飽きてしまうのでは」「子どもが遊べるスペースを用意しては」など参加者の立場に立った意見も多く交わされた。

 参加アーティストは「BENTHAM(ベンサム)」「ウブカタユウ」「escapes(エスケープス)」「SPRINGMAN(スプリングマン)」など6組を予定。現在は当日のスタッフを務める高校生や協賛企業を募集中。神山課長補佐は「フェスをきっかけにボランティアに興味を持つような若者が増えるとうれしい」と期待している。フェスは無料。時間は午前9時半~午後3時半。

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