大田原の「若杉山荘」10月から当面休館 コロナ禍で継続困難

10月から当面休館することになった若杉山荘

 【大田原】市は21日、大輪の市交流促進センター「若杉山荘」を10月から当面休館すると発表した。指定管理者の事業者が新型コロナウイルス禍の影響で運営継続は難しいとし、市が指定の取り消しを決めた。

 若杉山荘は旧黒羽町時代の1994年に開設され、黒羽温泉「五峰の湯」近くに立地。4人部屋と5人部屋が二つずつと17人部屋がある。子どもの森林体験などのほか、スポーツ団体の合宿にも活用されてきた。

 指定管理者は社会福祉法人「共育会」(壬生町下稲葉)と医療法人社団「三条会」(東京都足立区)で構成する「ブルースカイ事業団」。8月、「コロナによる影響が大きく、宿泊需要回復の遅れに伴い採算ラインでの運営が困難になった」と市に申し出た。

 市によると、利用者は2019年度に817人。コロナ禍での休館、利用低迷があり、本年度は8月までで559人。夏場は需要期だが利用者は伸び悩んだ。

 市は、指定管理、市直営方式といった運営の在り方などについてコスト面を含め検討する。廃止の可能性も排除しないとしている。

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