「突っかけていくのも大事」きれいなだけじゃない!猶本光、仕掛ける重要性を指摘「したたかさも必要」

[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

アルゼンチン女子代表戦を控えるなでしこジャパンのMF猶本光(三菱重工浦和レッズレディース)が22日、メディアの取材に応じた。

オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)では印象に残る戦いを披露し、ベスト8という成績を残したなでしこジャパン。大会後初となる対外試合として23日、北九州スタジアムにアルゼンチンを迎える。

10月下旬に予定されているパリ・オリンピックアジア2次予選前では唯一となる強化試合。チームにとっても、各選手にとっても貴重な実践の場となる。

チームとしては[4-3-3]にもトライする中で、インサイドハーフとしての起用が見込まれる猶本は、自身の立ち位置の変化について「それほど大きくは違わない」と前置きをしつつ、一層攻撃への比重が大きくなるように感じているようだ。

「(役割は)それほど大きくは違わないと思いますけど、ワールドカップでやっていたインサイドハーフ(シャドー)よりもより前線っていうイメージですかね。より前のポジションになった印象なので、より得点に関わるプレーが求められる、そういうプレーが増えてくるのかなと思います」

アルゼンチンの戦い方は蓋を開けてみなければわからないが、実績を考えれば日本がボールを支配する展開が予想される。リトリートした相手を崩すのは、アジアの戦いへ向けても恰好のシミュレーションとなるはずで、猶本は「相手がゴール前を固める時はセットプレーも大事」と、積極的に仕掛けてFKを取りに行くことも必要になってくるのではと述べた。

「アルゼンチンがどういうふうに来るのか、前線から来るのか引いてくるのか、ゲームが始まってみないとわからないですけど、南米特有の深いタックルが来るなとは、ワールドカップを見ていても感じていました」

「特にアジアの2次予選を考えたときには、自分たちがボールを保持して差し込む展開になるのではと思うので、ワールドカップ前までもやっていましたが、クロスに対して入る場所だったり、共有事やチームの約束ごとをしっかり守りつつ、最後のクオリティ(を上げて)、決めるところをしっかり決め切らないと。相手がゴール前にいっぱいいる時はセットプレーも大事になってくるので、精度の部分を突き詰めていけたらいいなと思います」

「コーナーキックや直接だけどダイレクトで狙わないフリーキックなど、ワールドカップの期間中もいろいろ試したし、みんなの中で共有ごとがしっかりあるので、キッカーとしてはそこへ供給するのが第一。なんですけど、(直接ゴールを狙える)ダイレクトフリーキックのチャンスが試合の中で少ないじゃないですか。そういうのを自分から突っかけて取りにいくのも大事だと思いますし、ゴール前でも怖がらずにチャレンジしてファウルをもらえたらそこからチャンスになるので、そういうしたたかさも大事かなと思っています」

「流れの中できれいにゴールを取るのも目指してはいますが、最後勝利を引き寄せるにあたってはしたたさも必要なのかなと。パスで崩すのも大事なことだし、自分たちの武器ですけど、そういうトライもやってみてもいいのかなと思います」

© 株式会社シーソーゲーム