にじみやかすれ、多彩に 県総合書道展が開幕

県内書壇最大の公募展・県総合書道展が開幕した。ギャラリートークが行われ、入賞作などを解説した=山形市・山形美術館

 県内書壇最大の公募展となる第48回県総合書道展が23日、山形市の山形美術館で開幕した。入賞・入選作など416点を展示。文字のにじみやかすれ、墨の色や線質などで変化を付けた感性あふれる作品が並ぶ。

 今年は県内と県出身の書道愛好家から▽漢字▽かな▽調和体▽近代詩文▽少字数▽篆刻-の6部門に計454点の応募があった。県総合書道会の役員ら8人が審査し、最高賞の県知事賞には山形市嶋南3丁目、会社員稲村輝山さん(46)の漢字「狄沖詩」が輝いた。

 会場では入賞・入選作の他、審査員や役員、会友らの作品を紹介。漢詩や近代詩、漢字一文字などを題材に、全体の構成を考えながら思い思いに表現した力作が並ぶ。審査に当たった青柳祥雲運営委員長は「力強く豪快さを感じたり、柔らかい雰囲気があったり、それぞれに特徴がある。社中ごとに異なる書風を見比べるのも面白い」と話した。

 主催は県総合書道会、山形新聞、山形放送、山形美術館。共催は県、県生涯学習文化財団、県書道連盟。展示は10月9日まで。授賞式は同9日午後1時から山形市の山形グランドホテルで行われる。

県内書壇最大の公募展・県総合書道展が開幕した。ギャラリートークが行われ、入賞作などを解説した=山形市・山形美術館

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