長崎の爆心地包む「平和の灯」 キャンドル3000本 反戦、核廃絶願い込め

原爆落下中心地碑を囲む約3000本のキャンドル=長崎市、爆心地公園

 反戦平和への願いを込めたキャンドルをともす「平和の灯」が23日、長崎県長崎市松山町の爆心地公園であった。メッセージや絵を描いた約3千本の手作りキャンドルが原爆落下中心地碑を温かく包み込んだ。
 市の「平和の文化キャンペーン」(9~11月)の一環。官民でつくる実行委が例年、長崎原爆の日(8月9日)の前日に実施していたが、原爆や平和について考える機会を増やそうと、昨年から国連の「核兵器の全面的廃絶のための国際デー(9月26日)」に合わせるようにした。
 キャンドルは、市内の小中学生らが学校などで作り、「けんかをしない」「平和な世界」などと書き込んだ。ハトやハートの形をした風船が空に放たれ、合唱団が優しい歌声を響かせた。
 初めて参加した市立橘小2年の松武愛佳さん(8)は「(原爆で)怖い思いをした人がかわいそう。もうそんなことが起きないでほしいと思って作った」と話した。

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