新ブランド「長内将吾」毛豆、収穫順調 青森・板柳町 目指すは先輩「いたや」超え

毛豆を栽培する畑で笑顔を見せる長内さん(左から2人目)らチームケマラボのメンバー
強い甘みが特長の長内将吾毛豆

 青森県板柳町産のブランド毛豆をつくろうと、同町の農家長内将吾さん(39)ら有志たち約10人でつくる「チームケマラボ」が、オリジナルブランド「長内将吾毛豆」の栽培に取り組んでいる。強い甘みと香りが良いのが特長。長内さんは「われわれをモデルに、県内発の毛豆がほかにも出てきて、青森全体が盛り上がればうれしい」と話している。

 長内さんは県内で調理師として働いていた29歳の時に同町へ帰郷。リンゴやコメなどを作る両親の手伝いをしていたが、毛豆を極めたい-と2018年に独立した。

 同町には、「いたや毛豆研究会」が栽培する「いたや毛豆」というブランド毛豆が既にある。長内さんも同毛豆の生産に長年尽力してきたが、「いたや毛豆を上回るものを作りたい」と脱会。18年から作っていた、自分の氏名を冠した「長内将吾毛豆」の栽培に力を注ぐことにした。

 周囲から「毛豆ばか」とも称される長内さん。シーズン中は朝昼晩と畑に足を運んで毛豆の状況を観察し、追肥のタイミングを見極める。その熱意と、長内さんが作る毛豆のおいしさに引かれたファンたちが町内外から集まり、昨年、長内将吾毛豆を全国に発信するための「チームケマラボ」ができた。

 長内将吾毛豆は、田んぼに囲まれた町内の約2ヘクタールの畑で栽培し、現在は収穫の真っ最中。長内さんは「今年もいい出来」と語り、「板柳だけではなく、県内各地から競い合うようにいろいろな毛豆が出てくれば楽しい」と期待を寄せる。

 長内将吾毛豆は町ふるさとセンターの産直施設とれたて市、中泊町の特産物直売所ピュア、鯵ケ沢町海の駅わんど、スーパーマエダ県内各店などで販売中。販売店舗や購入方法などの詳細は同毛豆の公式ホームページで見ることができる。長内さんは「品切れになる可能性もあるため、出向く前に各店舗へ問い合わせていただければ」と話している。

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