田名部神社(青森・むつ市)遷座400年 みこし、山車練り歩く

田名部神社遷座400年を祝い、街を練り歩くみこしと山車=23日、むつ市

 青森県むつ市の田名部神社が同市田名部町に遷座して400年を祝う祭典が23日、市内で行われた。同神社で神事を執り行ったほか、みこしが山車とともに街を練り歩いた。

 同神社の関係者によると、かつて神社は、現在の第一田名部小学校付近の田名部蓮花寺山(同市柳町)にあったが、火災に遭った田名部の街を復興するため現在地へ移った。詳しい資料は残っていないが、現存する最も古い棟札によると1623年に遷座したと考えられているという。

 同神社の例大祭である田名部まつりは、雨に当たることが多いと古くからいわれている。この日も、みこし渡御が始まる直前になって弱い雨が降り始めたものの、次第に青空が広がった。露払いとして豪川組、義勇組、共進組、明盛組、新盛組が5台の山車を運行し、みこしが後に続いた。第一田名部小近くで祈禱(きとう)した後、田名部の街を回り神社へ帰った。

 神事は神社や組の関係者ら約60人が参列。玉串をささげて手を合わせ、神楽が奉納された。小笠原佐禰宜(ねぎ)は「400年前と比べると田名部まつりの姿は変わったと思うが、神様に感謝する思いは変わっていない。これからもまつりを絶やすことなく続けていきたい」と話した。

© 株式会社東奥日報社