秋空の下、元気な泣き声響く 鹿沼で伝統の「泣き相撲」 900人の子ども集う

大きな泣き声を上げる子どもら=24日午前9時35分、鹿沼市樅山町

 栃木県鹿沼市樅山町の生子(いきこ)神社で24日、子どもの健やかな成長を願う伝統行事「泣き相撲」が行われた。今年は人数制限を緩和し、昨年より250人ほど多い約900人の子どもたちが市内外から集まった。

 「泣く子は育つ」のことわざにちなみ、国選択無形民俗文化財に指定された習俗。境内の土俵で同神社の氏子たちが生後6カ月前後から3歳の子どもを抱え上げ、泣き声を競う。今年から出店も解禁し、神社周辺には多くの屋台が軒を連ねた。

 木漏れ日が差し込む境内には「よいしょ」のかけ声とともに、元気な泣き声が響き渡った。茨城県古河市本町4丁目、会社員米田優(よねだまさる)さん(44)とパート従業員佳代(かよ)さん(41)夫妻は、長男悠(はる)ちゃん(1)と2年連続で参加し「去年は泣かなかったけど、今年は泣いてくれた。すくすく育ってほしいと思います」と話した。

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