知事賞に草野さん(深浦)/青森県俳句大会

席題「尾花」「放庇虫」の作句に取り組む参加者たち

 東奥日報社と東奥日報文化財団主催の第77回県俳句大会が24日、特別選者に俳人協会副会長で「知音」代表の西村和子氏を迎え、青森市の東奥日報新町ビル3階New’sホールで開かれた。参加者150人が特別選、宿題、席題の合計得点を競い、深浦町の草野力丸さん(88)が総合1位の県知事賞に輝いた。また、西村氏が「俳句の懐」と題して記念講演した。

 草野さんは、宿題「章魚(たこ)」の推薦に選ばれた<考へがそれぞれにある章魚の足>、席題「尾花」の人位となった<千空の句碑に波打つ花芒(はなすすき)>などを詠み、3年ぶり2度目の県知事賞を獲得した。「(宿題の句は)釣りに行きタコが捕れた際、八本の足が別々に暴れ、絡み合ってしまった光景から着想して詠んだ。川柳っぽい句だが、予想外に多くの選者に採っていただき、驚きとともに素直にうれしい。今後も欲を出さず、自然体で作句を続けていきたい」と喜びを語った。

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