屋根葺き替え盛大に祝う 南砺・髙瀬神社で稚児行列や餅まき

屋根の葺き替え完成を祝い獅子舞を奉納する北市獅子方保存会=南砺市の髙瀬神社

 南砺市の越中一宮髙瀬神社で24日、社殿の銅板屋根の葺き替え工事完了を祝う「奉祝慶賀祭」が営まれた。住民らは50年ぶりの葺き替えで屋根に美しい光沢が復活した社殿の前で獅子舞や稚児行列、みこしの奉納行列、越中いさみ太鼓の演奏などを披露し、盛大に祝った。

 慶賀祭の神事は22日に始まり、24日は崇敬者代表の森田市五郎さん(76)と氏子代表の傍田昭治さん(84)が神前に玉串を捧げ、巫女(みこ)が浦安の舞を奉納した。

 藤井秀嗣宮司は「屋根の修復は父親の代からの懸案だった。雨漏りのない社殿で、大神のご加護を伝え、住民の安全を祈りたい」と神事をつかさどる決意を新たにした。

 祝賀行事では、南砺市の北市獅子方保存会のメンバー30人が獅子舞を披露し、獅子取りの子供が棒や刀などの演舞で観客を沸かせた。笠田武司会長は「特別の祭礼に、獅子舞を奉納できてうれしい。髙瀬神社が発展を続けてほしい」と願った。

 100組の約300人の親子が参加した稚児行列では、華やかな衣装と冠を身に着けた子供が雰囲気を盛り上げた。地元髙瀬地区の住民40人は天狗や翁を先頭に神輿や奉納する酒樽、米俵などの行列で祝った。

 特設の舞台から「子供の部」と「大人の部」で計2回の餅まきが行われた。東京大衆歌謡楽団の演奏会や「神社deご縁マルシェ」もにぎわった。

 屋根の葺き替え工事は昨年7月に始まり、6施設で計2万枚の銅板が使用された。総事業費は1億1千万円。

社殿へ進む稚児行列

© 株式会社北國新聞社