砺波・出町小の全児童参加 地震、大雨、火事に備え 40団体1500人が実践活動

避難所グッズを作る児童=砺波市出町小体育館

  ●各地で総合防災訓練

 砺波市総合防災訓練は市防災デーの24日、出町地区の各会場で行われ、出町小の全校児童約450人を含む約40団体、約1500人が実践的な訓練で万一に備えた。市によると、子どもが参加する総合防災訓練は珍しく、人数制限を行わない訓練は4年ぶりとなった。

 邑知潟断層帯を震源とした震度6強の地震が発生したとの想定で行われ、砺波体育センターを主会場に四つの主要避難所間で無線を使った情報伝達訓練などが行われた。

 避難所では出町小1、2年生約140人が段ボールや古新聞を使って椅子やまくら、スリッパなど避難所生活に役立つグッズを作った。3、4年生約140人は簡易テントを設営、5、6年生はペットボトルを使った心肺蘇生法を学んだ。出町認定こども園の園児は地震の際に身を守るポーズを取る「じしんだんごむし体操」を踊った。

 会場では、電動車から電気の供給を受ける訓練も初めて行われたほか、児童らは地震体験車や給水車などを体験した。各会場を視察した夏野修市長は「小さいうちから災害に関心を持てる機会になった」と話した。

  ●陸自と初の連携

 砺波救急医療・消防連携協議会の大規模訓練は砺波総合病院と同職員駐車場で行われ、関係機関の約90人が連携を深めた。

 大規模地震で建物が倒壊し、多数の負傷者が出ているとの想定で、南砺市民病院のドクターカーを含む砺波医療圏の医療チームや、災害派遣要請を受けた陸上自衛隊第382施設中隊(富山)、第14普通科連隊(金沢)の救急、救助車両が応援に駆けつけた。救急隊員は治療優先度を判定するトリアージを進め、重傷者を担架で搬送した。陸自との連携による訓練は初めて。

 市と災害協定を結ぶ砺波工業では、砺波高生が帰宅困難になった場合を想定して誘導し、避難所開設訓練を行った。砺波ふれあいの杜デイサービスセンターでは福祉避難所の設営などの訓練が行われた。砺波市議会の安否確認も行われ、川辺一彦議長が各市議から報告を受けた。市職員緊急時参集、初動訓練も初めて行われた。

砺波救急医療・消防連携協議会の大規模訓練=砺波市新富町

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