栃木県の伝統工芸品「真岡木綿」の原料となる綿花の摘み取りが、真岡市内で本格化している。27日は、真岡木綿会館を拠点に普及振興に取り組む組織「真岡木綿工房」の織り子10人が、同市東沼の畑で、はじけた実から、ふっくらした白い綿花を16キロほど収穫した。
同工房では約760平方メートルの畑をはじめ、市民や企業、小学校の協力を得て綿花を栽培する。5月に種をまき、例年より2週間以上早い8月下旬に実がはじけ始めた。収穫は11月上旬まで。綿花は天日干しし、種を取り除いた後、糸を紡ぐ。
織り子代表の花井恵子(はないけいこ)さん(69)は「暑さが続いたことしは多くの実がはじけ、質量ともにいい。晴天が続いて総収量が100キロに届くとうれしい」と汗を拭っていた。