珠洲市民に元気を 応援歌完成 曲名は「ホーム」1日披露

応援歌の打ち合わせをする(左から)森山さん、中田さん、舟見さん=金沢市菊川2丁目(舟見さん提供)

 5月の奥能登地震で被災した珠洲市民を元気づけようと、復興を願う応援歌が完成した。俳優の常盤貴子さんが団長を務める珠洲焼応援団が中心となり、SNS(交流サイト)で歌詞の案を募集。「一緒に超えて行こう」と平穏な日常を取り戻すため共に歩もうという思いが込められた。「Home(ホーム)」と名付けられた歌は、10月1日に開催されるコンサート(北國新聞社後援)で初披露される。

  ●常盤さんら歌詞募集

 応援歌の歌詞は、珠洲焼応援団2023代表の舟見有加さん(51)=珠洲市若山町出田、金沢を拠点に活動するコーラスユニット「ボックス・オブ・ジョイ」のメンバーが、「地震を受けてあなたが一番シェアしたい言葉」として募集した。

 寄せられた言葉を元に、ユニットを主宰する中田理恵子さん(57)、メンバーの森山奈美さん(50)らが歌詞をまとめ、曲を付けた。

 地震では多くの家屋が被災し、全国の珠洲の出身者から「実家に住む家族を心配に思った」といった声がたくさん寄せられた。「空は繋(つな)がってる」「変わらず迎えてくれる」と故郷への思いが紡がれ、タイトルは「ホーム」に決まった。

 中田さんは「素晴らしい曲を作ることができた。今回のコンサートだけでなく、歌い続けたい」と話し、舟見さんは「珠洲に思いを寄せるみんなで作った曲。能登の人の優しさや強さが表現された歌ができてうれしい」と笑顔を見せた。

 1日のコンサートは珠洲市生涯学習センターで午後1時半開演。常盤さんのほか、俳優の長塚圭史さん、仲間由紀恵さん、田中哲司さん、北村有起哉さん、作曲家の阿部海太郎さんらが開催費用を寄付し、入場は無料となっている。

■ホームの歌詞

Home Home Grace for all
Home Home Grace for all
足りないものはない ここは特別な場所
ここにしかない 恵み守り育てよう
自然の声聞こえるでしょう? 耳すませ繋がろう
人の想い感じるでしょう? 遠く遠く海を越えて時を超えて届くよ
Home笑顔のあなたに Home会えて嬉しくて
踏み出す勇気くれる人 想いを繋いで行きたい
Home空は繋がってる Home変わらず迎えてくれる
一緒に超えて行こう 海と山と風とあなたと

© 株式会社北國新聞社