県内外の若者20人 新湊曳山で「よばれ」 まつりの魅力、観光客に

よばれの実施に向け話し合う関係者=射水市の放生津八幡宮

 新湊曳山(ひきやま)まつりが行われる10月1日、千葉県君津市の会社員松原圭司さん(32)ら県内外の若者約20人が、祭りに訪れる知人や来訪客をもてなす慣習「よばれ」を初めて実施する。射水市放生津町のNPO法人が使用する事務所を拠点に、紅ズワイガニなど射水の特産品や酒などを振る舞い、自分たちが感銘を受けた「祭り文化」を観光客らに共有する。

 新湊地区では「よばれ」を行う家庭が減少傾向にあり、新型コロナの影響で身内のみで実施するケースも増えている。

 松原さんは4月に海老江地区の獅子舞を見学して以来、射水の祭りに関心を持ち「自分も携われないか」と考えた。新湊曳山まつりに参加する越中祭青年会の五十嵐友輔副会長らと話し合い、よばれを行うことにした。仲間を募ったところ、曳山のファンら約20人が市内外から集まった。

 祭り当日は放生津八幡宮で参拝者に御神酒、放生津町では食べ物やソフトドリンクなどを提供する。28日は使用する道具や御神酒を八幡宮で清めて、準備を進めた。松原さんは「地元の方々が日本一だと胸を張る新湊の曳山の魅力を多くの人に伝えたい」と意欲を見せる。

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