渡良瀬遊水地近くにある栃木県野木町野木の湿地帯「のぎ水辺の楽校」で、日本固有種のワタラセツリフネソウが見頃を迎え、初秋の気配を漂わせている。
ワタラセツリフネソウは、同遊水地に自生し、2005年に新種として発表された。舟をつり下げたような形の2センチほどの淡いピンクの花を咲かせる。
地元住民らでつくる「のぎ水辺の楽校応援倶楽部(くらぶ)」によると、20日ごろから日当たりの良い場所を中心に咲き始めた。
29日は時折、陽光が差し込み、かれんな花を照らしていた。同倶楽部の松平親夫(まつだいらちかお)会長(73)は「暑さのためか、開花は例年より1週間ほど遅かった。見頃となり、秋の始まりを感じる」と話した。10月中旬ごろまで楽しめるという。