[クマ目撃情報・新潟]新発田市・旧加治川村地域中心に目撃相次ぐ、9月30日少なくとも4件 村上市では親子とみられる3頭、五泉市や十日町市でも

クマが目撃されたやぶを橋の上から監視する警察官ら=9月30日、新発田市相馬

 新潟県内各地でクマの出没が続く中、9月に人身被害があった新発田市で30日、旧加治川村地域を中心に目撃が相次いだ。市や県警に少なくとも4件の情報が寄せられ、目撃場所が学校や住宅に近い平場であったことから、市や県警は広報車を出し、外出時は音が鳴る物を持ち歩くよう促すなど注意を呼びかけた。

 目撃されたのは上小松、関妻、相馬などの各集落でクマはいずれの情報でも体長約1メートル。同じ個体かどうかは不明だが、最初に住民が見つけた午前9時前から正午にかけ、今泉川や箱岩川などの川沿いを北上するように目撃情報が続いた。

 新発田市では、9月28日に丑首集落で70代男性がクマに襲われ、けがをするケースがあったばかり。30日も市や新発田署が注意喚起のチラシを配ったほか、最後に目撃されたやぶ付近の橋などに見張り役を置き、しばらく監視した。

 9月30日の昼前まで畑に出ていたという相馬の女性(88)は「畑のそばに出たと聞いてびっくりした。柿の木もあるし、おっかなくて一人で畑に出られない」と話していた。

 各自治体や新潟県警によると9月30日は他にも、村上市中津原の国道付近に親子とみられる3頭が現れたほか、五泉市佐取の宿泊施設駐車場、民家に近い十日町市伊達甲などでもそれぞれ1頭が目撃された。

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