富山県射水市新湊地域中心部で1日行われる新湊曳山(ひきやま)まつりで、市内企業や新湊の祭りに魅せられた県外有志が、グッズ販売や企画で盛り上げに一役買おうとしている。
千葉県君津市の会社員、松原圭司さん(32)ら県外の有志約20人は1日、八幡町(新湊)の放生津八幡宮などで、祭りを見に来た人をもてなす風習「よばれ」を行う。
よばれは石川県能登地方の風習で、知人や親戚を自宅に招待してごちそうする。かつては新湊地域にも根付いていたが、核家族化などで途絶えたという。
松原さんは4月に海老江(新湊)の獅子舞を見て以来、祭りが盛んな新湊の風土に魅了された。祭りのにぎわいづくりに貢献したいと考える中、新湊の知人からよばれの文化を教わり、関心を持った。
放生津八幡宮で御神酒(おみき)、NPO法人「水辺のまち新湊」(放生津町)の事務所でゆでたベニズワイガニを用意する。松原さんは「祭りに人生をささげる新湊の人たちに心を打たれた。みんなで祭りを楽しみたい」と話している。
地元企業が曳山グッズ製作
射水市作道の二口印刷は、新湊曳山まつりの各町の曳山をデザインしたアクリルスタンドなどを作った。1日の祭り当日に同市本町のクロスベイ新湊で販売する。
祭り文化を広めようと、4年前からグッズを企画・販売している。アクリルスタンドは高さ約10センチで、飾って楽しめる。全13基のうち8基分を先行販売し、残りは今後製作する。祭りにちなんだ言葉を記したアクリルキーホルダーや、花山と提灯(ちょうちん)山の写真をあしらったうちわも販売する。
1日以降は同社でも購入できる。担当者は「ばんばんの仕上がり」とPRする。問い合わせは同社、電話0766(84)1212。