景況感2期連続で改善 日銀短観、大企業製造業

日銀本店

 日銀が2日発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)は、代表的な指標である大企業製造業の最近の景況感を示す業況判断指数(DI)が6月の前回調査から4ポイント上昇のプラス9となり、2四半期連続で改善した。半導体不足による悪影響が和らぎ、自動車生産が回復を続けていることが寄与した。

 飲食・宿泊サービスを含む大企業非製造業のDIは4ポイント上昇のプラス27となり、2022年6月から6四半期連続で改善した。1991年11月以来、約32年ぶりの高水準。新型コロナウイルス禍からの経済活動の正常化が進み、訪日客の回復も景況感を押し上げた。

 製造業の景況感は、全16業種のうち、自動車など9業種で改善した。非製造業は全12業種のうち、小売りなど8業種で改善した。

 3カ月後の先行きは、大企業製造業が1ポイント上昇のプラス10で、大企業非製造業が6ポイント下落のプラス21と見込んだ。

 DIは業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた数値。プラスは景況感が良いと感じる企業が多いことを示す。

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