田んぼアート、有終の収穫 米沢・簗沢、20年近い歴史

心を込めて稲を刈り取る参加者=米沢市簗沢

 米沢市簗沢で20年近く取り組まれ、今年で最後となった「田んぼアート」の稲刈りが1日、現地で行われた。県内外から約260人が参加し、心を込めて稲を刈り取った。

 食や農業に興味を持ってもらおうと、市や地元の農業・観光団体などでつくる田んぼアート米づくり体験事業推進協議会が2006年に始めた。年ごとに「前田慶次」や「直江兼続」などを紹介してきたが、田んぼアートを望む展望台が老朽化し、準備作業の人手確保が難しくなってきたことから、終了を決めた。今年は市マスコットキャラクターの「かねたん」と「おせんちゃん」をテーマにし、夏場が見頃だった。

 この日は「はえぬき」と古代米の稲穂を手際よく刈り取った。過去にも田植えや稲刈りで訪れたという仙台市向山小5年、松本友弦(ゆづる)君(11)は「今年でなくなるのは残念だけど、収穫したお米はいつもおいしく食べた。今回の作業も楽しかった」と話していた。

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