眼前で激闘、長井線熱狂 4年ぶりローカル線プロレス

列車内で迫力満点の試合が繰り広げられた「ローカル線プロレス」=フラワー長井線

 フラワー長井線の列車をリングに見立てた「ローカル線プロレス」が1日、臨時列車内と長井駅前で開かれた。4年ぶりの開催で、屈強なレスラーたちが入り乱れる迫力の勝負に、車内が熱気と興奮に包まれた。

 ザ・グレート・サスケ選手らみちのくプロレス所属選手を中心に、14人が出場した。赤湯―長井間、長井―荒砥間の2列車(ブロック)に分かれて戦い、各勝者が長井駅前特設リングで王座決定戦に臨んだ。

 車内で選手は、コミカルなやりとりで乗客の笑いを誘いつつ、狭い通路で激しいぶつかり合いやダイナミックな跳び技などを披露。接触すれすれの観戦に県内外からのファンが沸いた。宮内、荒砥の両駅では「場外戦」も繰り広げた。小国町叶水、町地域おこし協力隊の中原凌さん(22)は「非日常感が面白い。こんなにも間近で見ることはないので興奮した」と話した。

 有志でつくる実行委員会が主催。新型コロナウイルス禍を経ての開催に喜早(きそう)洋介委員長(49)は「観客の笑顔を見ることができて良かった」と感慨深そうだった。試合は、のはしたろうとOSO(オッソ)11(イレブン)の両選手が各ブロックを勝ち抜き、最終戦でのはし選手が優勝した。

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