長崎とベトナムの歴史学ぶ 外国籍若者ら13人 アニオー姫の墓を訪問

荒木宗太郎とアニオー姫の墓の前で手を合わせる参加者=長崎市、大音寺

 長崎県内在住の外国籍の若者と地元の学生ら計13人が9月30日から2日間、長崎とベトナムの交流の歴史やベトナム文化について学んだ。青少年国際交流事業として県が開いた。
 1日目はベトナムの民族衣装アオザイを着たり、ベトナムのコーヒーを試飲したりして文化に触れた。2日目は県長崎学アドバイザー、本馬貞夫さんが安土桃山から江戸時代初期の長崎の朱印船貿易商、荒木宗太郎が妻に迎えたベトナム中部の王女アニオー姫について講話。長崎市鍛冶屋町の大音寺にある2人の墓を訪れた。
 本馬さんは2人の戒名が刻まれた墓石を前に、姫が荒木家に大事にされていたことや鎖国政策で帰国できないまま長崎で亡くなったことなどを説明。「(この夫婦が)日本とベトナムの交流の原点になっている」と話した。
 長崎大多文化社会学部の大西健太郎さん(20)は「ベトナムと長崎の交流をもっと知りたくなった」、大村市で働くベトナム出身の女性(24)は「同じ世代の人と交流できて楽しかった」と話した。

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