猫同士はわかってる?知られざる猫社会の「意外なルール」4つ

1.なるべく会わない

猫社会では、出来る限り他の猫との遭遇を避けるのが暗黙のルールです。

というのも、猫は犬と異なり単独で狩りをする生き物だから。他の猫とはライバル関係にあるので、うっかり遭遇してしまうと争いになります。お互いに平和に暮らすために、なるべく会わないように行動しているのです。

猫のテリトリーは、他の猫と一部共有している場合が少なくありません。重なったエリアでの遭遇を避けるために、車や花壇にマーキングをして、お互いの巡回時間を共有しています。

万が一出会ってしまったときは、知らんぷりをして別方向へ移動するのがルールです。

テリトリーを共有しつつも適度な距離を保つのが、猫社会を生きるためのマナーというわけですね。

2.なるべく目を合わさない

むやみやたらに目を合わさないのも、猫社会のルールです。

猫にとって目を合わすことは、「喧嘩の始まり」を意味するからです。チラ見程度は許容範囲でも、長いこと見つめ続けるのはご法度。例え悪気がなかったとしても、ルールを無視すれば一触即発の争いになるかもしれません。

また目を合わせた後の行動も、猫社会では重要な意味を持ちます。戦意がないことを伝えたければ、目が合った後は逃げ出さなければなりません。自分のテリトリーに侵入したことを非難したい場合は、あえて視線をそらさず争いに持ち込みます。

慎重にお互いの出方をうかがいながら、安心と食糧供給の場であるテリトリーを守っているのです。

3.致命傷を負うまで喧嘩しない

ときに激しい抗争が勃発する猫社会ですが、実は命に関わるほどの怪我をさせないというルールがあります。

相手に致命傷を負わせると、反撃されて自分も致命傷を負ってしまうリスクがあるためです。身動きが取れないほどに負傷すれば、カラスや蛇などの外敵に狙われる危険性も高まります。

猫の争いの目的は相手を排除することではなく、あくまでその場から追い出すことなのです。

ちなみに争いの勝敗は、どちらか一方がうずくまることで決まります。うずくまるのは負けを認めた証。白旗を上げれば、相手の猫も攻撃をやめます。これも猫社会を生きるための重要なルールです。

はっきりと主張しつつも限度をわきまえているところに、猫の知能の高さがうかがえますね。

4.集会で顔見せをする

猫社会のルールと言えば、夜の集会も忘れてはなりません。

集会を開く目的は諸説ありますが、「顔見せをしている」という説が有名です。テリトリーを共有する猫同士で集まり、生存確認や新入りの紹介をしているというものです。定期的に集会を開催して、猫社会の治安を守っていると考えられます。

不思議なことに、集会が終わった後は顔見知りの猫同士でも知らんぷりする姿が見られます。人間にとっては理解しにくいことですが、実はこれも猫社会のルールのひとつ。不必要に群れを成して行動することは、単独で狩猟を行う猫にとって何のメリットもないためです。

集会で顔見せを行うのも、集会で知り合った猫に挨拶しないことも、生きる上で大切なルールというわけですね。

まとめ

猫社会のルールは、狩猟本能やテリトリー意識に基づくものがほとんど。「会わない」「目を合わせない」など人間には理解しがたい行動も、平和な猫社会を維持するための大切なルールなのです。自由奔放に見える猫ですが、実はいくつものルールを守りながら生きています。

面白いことに、猫社会経験のない飼い猫でも、今回ご紹介したような行動を見せることがあります。「挨拶したのに素っ気ない態度を取られた」「愛猫を見つめていたら目をそらされた」などの経験はありませんか?

行動の意図を理解することで、愛猫ともっと親密になれるかもしれません。

© 株式会社ピーネストジャパン