今夏の猛暑日、6地点過去最多 佐野42日、宇都宮は23日 偏西風に異常 暖気流れ込む

 県内の今年の猛暑日(最高気温35度以上)は全14観測地点のうち、佐野や小山、真岡など6地点で年間日数の過去最多を更新したことが2日、宇都宮地方気象台への取材で分かった。佐野は計42日で最も多く、2018年に記録した36日を6日上回った。小山と真岡が30日と続いた。平年に比べ高気圧に覆われる日が多かったことが影響し、9月中・下旬に猛暑日を記録する地点もあり、観測史上“最も暑い夏”となった。

 同気象台によると、猛暑日の日数が過去最多となったのは佐野、小山、真岡、宇都宮、大田原、五十里の6地点。

 これまでの最高はいずれも18年に記録しており、小山は26日を4日、真岡は22日を8日上回り両地点とも30日に増えた。宇都宮は従来の16日から7日増え、23日になった。大田原は3日増の18日。五十里は7月30日に初めて、35.1度の猛暑日を記録した。

 県内では7月7日、佐野で最高気温が36.3度まで上がり、今年最初の猛暑日となった。昨年の5月29日に比べ39日後だったが、7月中旬以降は県内全域で厳しい暑さが続いた。

 佐野は7月に計15日、8月に21日、9月に6日の猛暑日を記録。7月24~31日は8日間連続だった。9月19日は35.0度を観測し、県内の観測史上最も遅い猛暑日の記録となった。

 この他、記録更新には至らなかったが、鹿沼は22年と同じ14日で最多に並んだ。那須烏山は最多だった同年の10日に迫る9日だった。

 同気象台の担当者は「平年に比べ偏西風が北に偏って流れた影響で、南から暖かい空気が流れ込んだ。栃木県に限らず全国的に気温が高かった」と分析する。今後の県内は、5日に宇都宮で28度の夏日の予報となっている。一方、最高気温は10日の連休明けにかけて平年並みに落ち着く見通しという。

© 株式会社下野新聞社