嬉野八十八、1日オープン JR九州の高級温泉宿 温泉と茶の魅力ふんだん 1泊最高12万円、市内で最高クラス

開放的な露天風呂

 JR九州が手がける高級温泉宿「嬉野八十八(やどや)」が1日、嬉野市嬉野町にオープンした。嬉野温泉とうれしの茶がコンセプトで、全36室に源泉かけ流しの浴室を備え、専属茶師による茶の振る舞いや、88キロ圏内の食材を使った地域色あふれる料理など、西九州エリアの魅力を詰め込んでいる。宿泊料金は1泊4万~12万円と、嬉野温泉で最高クラスになっている。

 嬉野八十八は、旧神泉閣跡に建設し、西九州新幹線嬉野温泉駅から車で7分。敷地面積は9565平方メートルで、鉄筋コンクリート4階建ての母屋棟24室と平屋の離れ棟12室からなる。1室の定員は3~4人で、部屋の広さはジュニアデラックスの約45平方メートルから、ラグジュアリースイートの約100平方メートルまで。全室に温泉風呂付きで、ラグジュアリースイートには蒸気のロウリュウサウナも設けている。ペットと一緒に泊まれる部屋も2室用意した。

 食事は、嬉野市から半径88キロ圏内の食材を調達し、県内からは佐賀牛のほか、竹崎カニ、女山大根なども提供する。うれしの茶の生産農家が専属の茶師を務めるティーセレモニールームを設け、茶のカクテルを楽しめるバーやブックライブラリーもある。器には地元の肥前吉田焼を使用した。

 9月25日に開業式典と内覧会があり、JR九州の古宮洋二社長は「温泉とお茶が存分に発揮され、洗練されたいい宿ができた。西九州新幹線の効果を広げて、もっと広域の人に利用いただくことで、嬉野をもっと元気にしていければ」とあいさつした。村上大祐市長は「既存の旅館とも切せっ磋さ琢たく磨ましながら、嬉野温泉郷一帯を盛り上げていく起爆剤になることを期待したい」と述べた。

 JR九州が運営する宿は大分県別府市と日田市に続き3施設目で、嬉野八十八が最高級としている。(山口源貴)

お茶やお茶のカクテルが楽しめるバー
お茶で宿泊客をもてなすティーセレモニールーム
離れの半露天風呂。源泉かけ流しになっている。
JR九州が運営する高級温泉宿「嬉野八十八」=嬉野市嬉野町
開業式典でテープカットするJR九州の古宮洋二社長(右から2人目)ら関係者=嬉野市嬉野町の嬉野八十八

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